Linux上の全てのファイルやディレクトリには、
- 誰が所有しているのか
- 誰が読み書きできるのか
- 誰が実行できるのか
の権限が設定されています。
これらの権限のことをパーミッションと言います。
目次
動画講座 パーミッションを学ぶ
ディレクトやファイルのアクセス権限
サーバーにログインして、ルートディレクトリーを表示させてみましょう。
ls -l /例えば /boot は以下のように表示されます。
dr-xr-xr-x.   5 root root 4096 Jan  6 20:00 bootファイルタイプの判別

dr-xr-xr-xの最初の文字列はファイルタイプを判別するための文字列。
| d | ディレクトリ | 
| - | ファイル | 
| l | シンボリックリンク | 
ユーザー、グループ、その他のパーミッション
r-xr-xr-xの並びを3文字単位で下の表のように3分割すると理解しやすくなります。
| ユーザー | グループ | その他 | 
| r-x | r-x | r-x | 
この「r-x」は、ファイルまたはディレクトリの所有者である「ユーザー」「グループ」「その他」のパーミッション(保護モード)を意味しています。
パーミッションの意味
ファイルやディレクトリには、読み・書き・実行の保護モードがあり、rwxはそれぞれの頭文字で表されています。
| rwx | 読込み権限(read)+ 書込み権限(write)+ 実行権限(execute) | 
| rw- | 読込み権限(read)+ 書込み権限(write) | 
| r-x | 読込み権限(read)+ 実行権限(execute) | 
| r-- | 読込み権限(read) | 
パーミッションを数字で表現する方法
通常、エンジニアの間でパーミッションを伝える際、「rwx(アール・ダブル・エックス)」のような言い方はしません。
この表のように、rwxという3文字には数字が割り振られています。
| r = 4 | w = 2 | x = 1 | 
パーミッションはrwxの組みを一桁の数字で表し、「ユーザー」「グループ」「その他」の3組で表現します。
一般的なパーミッション
| 4 | 2 | 1 | ||
| r | w | x | 4 + 2 + 1 | 7 | 
| r | w | - | 4 + 2 + 0 | 6 | 
| r | - | x | 4 + 0 + 1 | 5 | 
| r | - | - | 4 + 0 + 0 | 4 | 
| - | - | - | 0 + 0 + 0 | 0 | 
rwx r-x r-x を数字で表現してみてください。
755です。
正解!! 4+2+1を覚えておいて、3文字中アルファベット表示されているものを足せばパーミッションを数字で表すことができます。
よく使われるパーミッション
通常ディレクトリには755、ファイルは644という保護モードが付けられます。
| 755 | 通常のディレクトリ | 
| 755 | CGIやシェルなどの実行が必要なファイル | 
| 644 | 通常のファイル(HTML、CSS、画像ファイルなど) | 
| 666 | データの書き込み、書き換えが必要なファイル | 
touchコマンド
動画ではtest.txtをtouchコマンドを使って作成し、
touch test.txt作成した後に
ll test.txtでパーミッションを確認しました。
touchコマンドの役割
touchコマンドは、ファイルのアクセス時刻と更新時刻を現在の時刻に変更するコマンドですが、指定したファイルが存在しない場合にはファイルが作成されます。
touch -t 201806141201 test.txt例えば、「-t」というオプションを使って「YYYYMMDDhhmm」の形式で日時を指定すれば、その日時のタイムスタンプのファイルとなります。
-rw-r--r-- 1 root root         0 Jun 14  2018 test.txtchmodコマンド
chmodコマンドでtest.txtのパーミッションを、644から664に変更してみましょう。
chmod 664 test.txtllコマンドでtest.txtのパーミッションを確認したら、644に戻してみましょう。
chmod 644 test.txtchmodはファイルやディレクトリの保護モードを設定するコマンドで、グループに属するユーザー同士でファイルを共有したり、その他のユーザーの閲覧を禁止したりするなどの際に使います。
rmコマンド
rmコマンドで、test.txtを削除します。
rm text.txt削除しますか?と問われるので、yキーを入力してenterキーを押します。
rmコマンドの役割
rmコマンドはファイルおよび、オプションを付けることでディレクトリも削除できるコマンドです。
WindowsやMacのように削除したものがゴミ箱に移動されるのとは異なり、復元は非常に難しいです。
ファイルやディレクトリを削除する際は慎重に行いましょう。
次はインターネットの名前解決について解説します。
 
       
       
      
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