DNSを調べても難しことばかり書いてあって理解できないという方が多いのではないでしょうか。
この記事では、お名前.comでドメインを取得後、ドメインNaviにアクセスしてDNSサービスを設定する方法を説明します。
設定に必要となるものは、あなたが準備したレンタルサーバーのIPアドレスです。
目次
お名前.comでドメイン取得後のDNS設定
Webページを公開したいのであれば、DNSの仕組み全体を理解しようとするよりも、ゾーン情報(リソースレコード)の記述を学んだ方が理屈が分かると思います。
ドメインのゾーン情報
本来ドメインのゾーン情報はこのような書式で記述します。この書き方を覚えるといのではないのでご安心ください。
上記ファイルの16行目から18行目で、ホストとIPアドレスの紐付けしています。
__DOMAIN_NAME__ は、あなたが取得したドメイン名
__IP_ADDR__は、レンタルサーバーのIPアドレスに置き換えて読んでください。
20行目は、ドメイン宛のメールをmail.__DOMAIN_NAME__ が受信する。
レンタルサーバーによっては、Webサーバー用のIPアドレスとMailサーバー用のIPアドレスが異なる場合がありますので、その際はそれぞれのIPアドレスを登録するようにします。
21行目は、送信ドメインの詐称チェックに使うもので、送信元となるメールサーバーのIPアドレスを定義しています。
ドメインの設定はホスト名とIPアドレスを紐付けするだけ
要するに、取得したドメインに任意のホスト名を割り当て、そのホスト名とIPアドレスを紐付けるだけのことなんです。
ドメインを取得して、お名前.comのDNSを設定するのであれば、これくらいの知識があれば十分に設定できます。
お名前.com DNS関連機能の設定手順
それでは、お名前.comのドメインNaviを使ってレンタルサーバーのIPアドレスを設定する方法を紹介します。大まかな手順は下記のとおり。
- お名前.com ドメインNaviにログイン
- DNS設定/転送設定 - ドメイン一覧から対象ドメインを選ぶ
- DNSレコード設定を利用する
- DNSレコード情報を入力
- DNSレコード設定用ネームサーバー変更確認
お名前.comのドメインNaviにログインし、ナビゲーションメニューの【ドメイン設定】をクリック。左サイドメニューまたは、ネームサーバーの設定の【DNS関連機能の設定】をクリック。
お名前.com Navi ドメイン設定画面の【DNS設定/転送設定 − ドメイン一覧】に表示のある取得済みドメインの中からDNS設定をする対象ドメインのラジオボタンにチェックを入れ、【次へ進む】をクリック。
DNSレコード設定を利用する
前のページで選択したドメインのホスト名とIPアドレスを紐付けするために、「DNSレコード設定を利用する」の「設定する」ボタンをクリックします。
レコードのタイプについて
固定IPアドレス1つを持つ一般的なウェブとメール機能を有したサーバーを例にDNSレコードの入力例を説明します。
【ホスト名】には、wwwやmailなど、【TYPE】は「A」、「AAAA」、「MX」、「TXT」を選択していきます。
TTLについて
ドメインのゾーン情報は世界中のフルサービスリゾルバ(キャッシュDNSサーバー)に伝搬され、フルサービスリゾルバはTTLで設定された時間分、ゾーン情報をキャッシュします。
追加したゾーン情報は世界中のDNSサーバーから参照されるようになり、以下の図のような流れで名前解決がされます。
パソコンやスマホにも名前解決をするためのDNSサーバが設定されていて、まずはそのDNSサーバ(フルサービスリゾルバ)に「www.superusers.jpのIPアドレスは?」と問い合わせをします。
何度か見たWebページであればフルサービスリゾルバにWebページの情報が一定期間キャッシュ(記憶)されます。その一定期間の値がTTLというわけです。
フルサービスリゾルバにキャッシュがある場合は、それ以上の問い合わせをする必要がなく効率がいいのです。
一定期間を意味するのがTTL(Time To Live)のことで、DNSキャッシュ期間を秒単位で設定することができます。
お名前.comの標準は3600秒(1時間)になっておりますが、特に問題がなければ86400秒(1日)にした方がいいように思います。
TTLを有効に活用する方法は以下の関連記事に書いています。
お名前.COM DNSレコード設定の入力例
では、具体的にどのように入力するのか、図を見ながら説明をしていきます。
ドメイン名のみのレコード設定
ホスト名を空白にすれば、ドメイン名のみのレコードを設定することができます。
wwwを入力せずに閲覧しようとするリクエストに対応できるようにドメインのみのレコードも登録しておきましょう。
TYPEにAを選択し、VALUEにはIPアドレス(IPv4)を入力して「追加」ボタンを押します。
TYPEをAAAAにするとIPv6のIPアドレスも入力することができます。
wwwレコードの設定
ホスト名は「www」と入力してTYPEはA、WebサーバーのIPアドレスをVALUEに入力して、追加ボタンを押します。
この例では、「www.superusers.jpのIPアドレスは、133.130.89.76ですよ」という意味になります。
mailレコードの設定
メールサーバーのホスト名は、一般的には「mail」と入力して、WebサーバーのIPアドレスをVALUEに入力して、追加ボタンを押します。
メールサーバーを1台で構成するのではなくて、送信サーバーと受信サーバーに分ける場合は、送信サーバーに「smtp」、受信サーバーに「pop3」や「imap」などのホスト名を入れることがあります。
この例では、「mail.superusers.jpのIPアドレスは、133.130.89.76ですよ」という意味になります。
メールのクライアントソフトの送信用メールサーバー(SMTP)や受信メールサーバー(IMAP/POP3)に設定するサーバー名が、ここで設定したものになると考えればいいと思います。
mxレコードの設定
ドメイン宛のメールを受け取るメール受信サーバーのホスト名を設定します。
ホスト名は何も入力せず、TYPEにMXを選択しVALUEにメールを受信するホスト名、優先には「10」と入力。
例えばgmailを使ってsuperusers.jp宛にメールを送信する時、
superusers.jpのMXの値は何?
という問い合わせがDNS間でやり取りされています。
superusers.jpのMXはmail.superusers.jpだよ。
と、ここで設定した値がレスポンスされます。
SPFレコードの設定
SPFレコード(TYPEにTXTを選択)のVALUEは、
v=spf1 +ip4:IPアドレス ~all
の形式で入力します。
SPFレコードは、「このドメインから送信されるメールは、このIPアドレスから送信されます」というように、DNSに登録しておくことで迷惑メール(メールアドレスを偽装して送信するなりすまし)を送信させないための仕組みに適合します。
SPFレコードの記述方法について詳しく知りたい場合は、迷惑メール相談センターのSPFレコードの記述例を参照されるといいでしょう。
登録済みのレコード一覧
それぞれのレコードを入力して、右端の【追加】ボタンをクリックすると追加したレコードが以下の画像のように表示されます。
青い線で囲った箇所が追加されたレコード一覧です。
DNSレコード設定用ネームサーバー変更確認
DNSレコード設定後、すぐにお名前.comのネームサーバーを参照させるのであれば、上の図の下部のチェックボックスにチェックを入れて【確認画面へ進む】をクリック
次画面の【設定する】をクリックすれば設定が完了し、しばらくすると設定した内容が反映されます。
設定内容の確認
DNSレコードの設定や変更をした後に、ネームサーバーの設定内容をを確認する方法を知りたい方はこちらをご覧ください。
ここまでの説明で、DNSレコードの設定方法がお分かりいただけたでしょうか?
数年前までは自前でDNSサーバーを構築してサービスを提供していましたが、お名前.comのようにドメイン取得と同時にDNSサービスも提供してくれるので、最近は同サービスを利用するようになりました。
やり方を分かってしまえば簡単なので、皆さんもチャレンジしてみてください!
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